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(2024年7月5日) - 第10回日韓共催シンポジウムの開催
(2024年6月11日) - ロシアのウクライナ侵攻特集
- 野町研究員 マケドニア学士院「ブラジェ・コネスキ賞」受賞
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研究員の仕事の前線
第10回日韓共催シンポジウムの開催(2024年6月11日)
昨年、北大で開催されたスラブ・ユーラシア研究センターとソウル大学ロシア東欧ユーラシア研究所との共催シンポジウムに続き、6月11日、「ユーラシアと東アジアにおける共存と相互依存」が、ソウル大学で開催されました。第10回という節目になるイベントで、センターからは岩下明裕、安達大輔の専任研究員と公共政策大学院の池直美共同研究員が参加しました。
第1セッション「権力を取り囲む現代ロシア文化のダイナミクス」では、安達研究員が「戦争後のロシアのメロドラマ」について報告し、「痛みの映像化」の欠如がロシア・メロドラマの新傾向であると強調しました。
第2セッション「ロシア・ウクライナ戦争とユーラシアの難民たち」では、池研究員が「東アジアの難民たちの苦境:日本におけるウクライナ避難民」について報告し、日本の難民対策そのものの問題点、ウクライナとそれ以外の難民への対応の違いをとりあげ、これに対するクリティカルな分析を行いました。
2つのセッションの間には、岩下研究員が「ウクライナにおけるロシアの戦争と北東アジア地政治」という題目で特別講義を行いました。講演で提示された「韓国の制裁がなぜ日本のそれと異なるのか」という論点に対しては、センターでもなじみのあるシン・ボムシク教授が特別コメンテーターとして、軍事支援を要請する米国に対する韓国のジレンマを詳しく説明しました。
韓国側からは、ナワリヌイへの支援活動がゴーゴリの小説に由来しているとした「権威への抵抗における光の物語」という報告(第1セッション)、アルメニアやグルジアなどのロシア移民についての興味深い現地報告(第2セッション)があり、コメンテーターの顔ぶれも多彩で議論はおおいに盛り上がりました。
終了後は、天気もよく、ソウル大学キャンパスに設置されたビアガーデンで今後の両研究所・センターの協力について話に花が咲きました。大学間の枠組みを超えた今後の活発な共同研究が期待されます。
(岩下明裕)