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第2班 内政:研究概要
エリート、ガバナンス、政治社会的亀裂、価値
地域大国という概念は、これまで国際政治・開発経済上の概念として用いられてきたが、本研究は中国、ロシア、インド、トルコが地域大国として発展する条件と戦略を比較研究する国際的にも先例のない試みである。具体的には、次の4指標で4国を比較する。
- エリートの選抜方法の違い(競争選挙の普及度の違い)がエリートの選好や政治体制全般の性格にいかに影響しているか。
- ガバナンスと民主化の要請をいかに折り合わせようとしているか。
- 開発優先の成長政策の中で深刻化する社会的亀裂をいかに統御しようとしているか。階級、地域、民族、宗教間の利益調整のメカニズムはいかなるものか。
- 一極世界的・普遍主義的言説にいかに抵抗しているか、あるいはしていないか。自国史において大帝国を建設した経験がこんにちの価値観や大国言説をいかに規定しているか。