同人は、ロシア教育史の研究に一貫して従事してきたが、現在まで
(1)ソビエト期教育理論(ポリテフニズム教育論、児童学、マカレンコ教育論、等)の歴史と教育制度史(特に義務教育の実施)について、長く日本の教育学
界で支配的であった社会主義的評価とそれへの反発によるボリシェヴィズム批判との両者の一面強調を克服すべく、前近代的なロシア的要素と格闘し効率を追求
した史実を抉ることによる比較史的教育史研究と、
(2)ペレストロイカ期以降の教育改革路線とサハリン地域教育の比較研究に従事している。
前者では幾多の学術論文として、後者は『ペレストロイカと教育』(共編著、1991年)として成果を問うている。
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