申請者は 1.狭義の語学・文学研究(ドイツ語、チェコ語) から出発し、その後
2.中欧、中東欧地域文化研究、そして3.公共文化政策研究、4.言語政策研究、へと自らの専門領域を拡げてきた。以下、それぞれについてこれまでに手が
けた成果、目下取り組んでいるテーマを挙げる。(それぞれは相互に密接に連関している。)
- 語学・文学研究(ドイツ語、チェコ語):ヨーロッパ評議会(Council of
Europe)のCommon Framework of Reference of Languages
に基づくチェコ語教材の開発;チェコ文学の翻訳;オーストリアの文章語規範に関する研究、など
- 中欧、中東欧地域(文化)研究:「言語」に着目した近代ナショナル・アイデンティティ形成プロセスに関
する研究、ポストモダンへと連なる中東欧の多言語主義・多文化主義の系譜にかかわる研究、など
br> - 公共文化政策研究:国際機関(とくにCouncil of
Europe、EU、UNESCO)の文化政策;中東欧諸国の公共文化政策;ドイツの戦後処理政策;国際交流基金依頼による現地調査(チェコ・スロヴァキ
ア)、など
- 言語政策研究:近代化と言語(「国語」);高等教育における言語教育政策;移民受入にかかわる言語教育
政策;「言語教育」と外交政策、など
なお、申請者は大学院レヴェルでの専門教育として「公共文化政策論・言語政策論」(北大・院)「チェコ文学研
究」(東外大・院)を、また学部レヴェルで「ロシア・東欧地域文化論」(東外大)、全学教育で「ドイツ語」と「チェコ語」(北大)の授業を担当している。
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