CONTENTS

シリーズ・ユーラシア地域大国論 4

ユーラシア近代帝国と現代世界

著者  宇山 智彦 編著
シリーズ  シリーズ・ユーラシア地域大国論 4
出版年月日  2016年02月
ISBN  9784623075089
判型・ページ数  A5・280ページ
発行元  ミネルヴァ書房

目   次


刊行にあたって

 序 章 ユーラシア近代帝国論へのいざない(宇山智彦)
  1. ユーラシア近代帝国を論じる意義
  2. 帝国を見る視角と方法
  3. ユーラシアという場における近代帝国
  4. この巻の構成
第Ⅰ部 帝国と近代――相克と相乗
第1章 国民帝国の編成と空間学知の機能(山室信一)
     ――日本の帝国形成をめぐって
  1. ユーラシア周縁帝国・日本の空間位相  
  2. ユーラシア地域大国への挑戦と挫折  
  3. 競存体制における国際共有財としての空間学知  
  4. 異法域結合における統治技法の遷移と統治人材の周流  
  5. 空間の可視化と帝国空間の拡張
  6.  
第2章 帝国とシャリーア(秋葉 淳)    
      ――植民地イスラーム法制の比較と連関
  1. 帝国のシャリーア  
  2. 歴史的シャリーア  
  3. シャリーアの「保護者」にして「改革者」   
     ――ヨーロッパ諸帝国のムスリム統治  
  4. オスマン的シャリーア   
     ――オスマン帝国における法制改革とシャリーア  
  5. オスマン的シャリーアと植民地的シャリーアの邂逅

第Ⅱ部 帝国と周縁――まなざしの交錯
第3章 帝国へのまなざし(守川知子)
     ――イラン国王,岩倉使節団,シャム国王とロシア・イギリス
  1. 「ヨーロッパを見聞する」  
  2. イラン国王の欧州旅行(1873年)  
  3. ヨーロッパを歴訪するアジアの君主・官僚  
  4. アジアの君主たちの見たヨーロッパ――君主制を中心に  
  5. 君主制と「王室外交」のアジアとヨーロッパ

第4章 帝国とジェンダー(粟屋利江)
 ――アニー・ベサントを手掛かりに
  1. 神智学者アニー・ベサントとインド  
  2. 白人女性と帝国  
  3. アニー・ベサントとインドとの邂逅  
  4. アニー・ベサントとインド女性  
  5. 白人女性の帝国責任とフェミニズム

第5章 周縁から帝国への「招待」・抵抗・適応(宇山智彦)    
    ――中央アジアの場合
  1. 帝国間競争と「周縁」――グレートゲーム論の見直し  
  2. ロシア・清朝の中央アジア進出における現地諸勢力の役割  
  3. 帝国間の対抗関係の現地諸勢力による利用  
  4. 異教徒支配の正当化の論理と抵抗・妨害  
  5. 近代化・文化運動にとっての帝国の意義とアイロニー

第Ⅲ部 帝国の崩壊と世界秩序の再編
第6章 第1次世界大戦と帝国の遺産(池田嘉郎)
    ――自治とナショナリズム 
  1. 帝国とナショナリズム  
  2. 第1次大戦に先立つ時期の帝国と従属民族のナショナリズム  
  3. 第1次大戦における帝国と従属民族のナショナリズム  
  4. 帝国の崩壊と帝国の遺産  
  5. ユーラシアの境界領域における帝国の遺産
  6. 今日なお残る帝国の遺産

 第7章 経済開発・工業化戦略と脱植民地化(秋田 茂)
     ――1940年代末~60年代中葉のインドと香港
  1. アジア諸国の工業化戦略と脱植民地化  
  2. インドの脱植民地化とネルー政権による経済外交の展開  
  3. ソ連の「経済的攻勢」とインドの輸入代替工業化  
  4. 香港の再植民地化と輸出志向型工業化  
  5. 地域大国の形成と帝国支配の遺産,アジア国際秩序

 第8章 「非公式帝国」アメリカとアジアの秩序形成(菅 英輝)
     ――1945~54年 
  1. アメリカの戦後秩序形成と分析視角  
  2. 戦後アジア秩序の形成と蔣介石政権――挫折したヘゲモニー  
  3. 吉田親米政権の樹立とアメリカのヘゲモニー支配   
     ――「交渉されたヘゲモニー」  
  4. 韓国のナショナリズムとアメリカのヘゲモニー   
     ――強制されたヘゲモニー  
  5. 「非公式帝国」アメリカとアジアのナショナリズム

 第9章 「帝国」としての中国(川島 真)
    ――20世紀における冊封・朝貢認識と「中国」の境界
  1. 「帝国」の記憶と国権回収  
  2. ナショナリズムと過去の記憶  
  3. 帝国主義とアジア主義  
  4. 戦後中国における「帝国」の記憶――琉球・尖閣諸島を中心に

 終 章 帝国・地域大国・小国(宇山智彦)
  1. 地域大国にとっての帝国/植民地経験と現在  
  2. 帝国論から見る地域国際秩序   
     ――東アジアと旧ソ連地域の特殊性の由来  
  3. グローバル化論・帝国論・小国論

 


 人名索引/事項索引

ページの先頭へ