スラブ研究センターニュース 季刊 2009 年春号 No.117 index
センターでは、若手研究者の雇用による共同研究の推進を目的として、非常勤研究員の公募がおこなわれました。3月16日の締め切りまでに8名の応募があ り、慎重な選考を経て、草野佳矢子さんと前田しほさんの2名が採用されました。
草野佳矢子さん
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前田しほさん
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草野さんは1970年生まれ。神戸大学を卒業後、1993年に早稲田大学大学院文学研究科の修士課程に入学、史学・西洋史を専攻しました。1996年に博 士課程に進学、モスクワ国立大学歴史学部留学を経て、2002年3月に同課程を単位修得退学。早稲田大学文学部助手、日本学術振興会特別研究員、西洋史関 連科目の非常勤講師等を務め、4月20日付でセンターに赴任しました。
研究分野はロシア近代史で、帝政ロシアの地方統治、地方自治を中心に、19世紀末から20世紀初頭の内務省の政策に関する論考を発表してきました。セン ターでは、帝政ロシア政府の内政政策や行政組織についての研究を進めることをめざすようです。
前田さんは1976年生まれ。富山大学を卒業後、1999年に北海道大学大学院文学研究科の修士課程に入学、ロシア文学を専攻しました。2001年に博士 課程に進学、2006年3月に望月恒子教授の指導下で博士号を取得しました。室蘭工業大学、札幌大学等でロシア語の非常勤講師を務め、4月13日付でセン ターに赴任しました。
研究分野は現代ロシア文学、ポストモダニズム、ソビエト非公認芸術・文学、フェミニズム・ジェンダー研究等多岐にわたっていますが、特にロシアの現代女性 作家ナールビコワについての論考を中心に発表してきました。センターでは、ナールビコワ研究を深めるほか、20世紀ロシアの女性のアイデンティティの形成 と自己表現に関心を広げているようです。