スラブ研究センターニュース 季刊 2009 年春号 No.117 index

新学術領域研究


公開講座《世紀を超えて:東欧革命後の20年を振り返る》まもなく 開講 

今年度の公開講座は東中欧地域をテーマにしました。2009年は東欧革命後20年という節目の年にあたります。半世紀続いた社会主義体制が脆くも崩壊し、 その結果平和的にあるいは戦争を経て分裂する国家も現れ、また後に多くの国家がEUやNATOに加盟しヨーロッパの再編が進むなど、まさに激変でありまし た。分裂と再統合の間で、国家や民族のアイデンティティが問い直され続けた20年と言えるでしょう。

本講座では、この節目の年を機として、激動の20年間を言語や文学といった地域研究の基礎分野から、地域の枠を超えて今日最も議論が盛んにおこなわれてい る環境問題にいたるまでの様々な切り口で東中欧の変容を総括し、具体的な事例をもとにその変化の意味を改めて考えることを目標とします。

日程、講義題目、講師は以下の通りです。

日  程 講 義 題 目 講   師
 第1回 5月11日(月)
変わる言語地図: 「多言語化」するスラブ世界
北海道大学スラブ研究センター
准教授 野町素己
第2回 5月15日(金)
変わる宗教世界: キリスト教2000年と共産主義   
国立民族学博物館
准教授 新免光比呂
第3回 5月18日(月)
変わる経済地図: 比較経済後進性論の視点から
西南学院大学
教授 上垣彰
第4回 5月22日(金)
変わる環境問題: ドナウ川ダム建設問題とその行方
北海道大学スラブ研究センター
教授 家田修
第5回 5月25日(月)
変わる文学: 21世紀の世界文学に向けて
東京大学
教授 沼野充義
第6回 5月29日(金)
変わる歴史認識: 歴史修正主義の諸問題
東京大学
教授 柴宜弘
第7回 6月 1日(月)
変わる政治: EU加盟は東中欧政治にどのような影響を与えたのか?
北海道大学スラブ研究センター
教授 林忠行

[野町]

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