スラブ研究センターニュース 季刊 2007年秋号 No.111 index
和文のレフェリー制学術雑誌『スラヴ研究』第55 号への投稿は8月末で締め切られました。 18 件の応募があり、2008 年春の発行を目指して現在審査をおこなっています。
第25 号はレフェリーによる審査が終わり、現在編集作業中です。来春の刊行をめざしてお ります。なお、従来の投稿締め切りは3月31 日でしたが、編集の都合のため第26 号の締め 切りは2008 年2月29 日に、第27 号以降の締め切りは1月15 日に変更することになりまし たので、ご注意願います。
21 世紀COE プログラム研究報告集第21 号『スラブ・ユーラシアにおける東西文化の対話 と対抗I』が8月に発行されました。2006 年2月におこなわれた同じテーマの研究会の成果 を中心としたもので、20 世紀初頭から現代までのロシア(ソ連)文化のさまざまな局面を題 材に、東と西の関係性を論じた好論が収録されています(目次参照)。ご感想をお寄せいただ ければ幸いです。
平松潤奈 |
ミハイル・ショーロホフ『静かなドン』におけるコサック:
その主体化と解体 |
佐藤千登勢 |
映画『アジアの嵐』と『トゥルクシブ』における東と西 |
小野田悦子 |
モスクワ版ロックオペラ『ジーザス・クライスト=
スーパースター』にみるキリスト教性:プロテスタントの国から正教の国に渡ったエンターテイメントの解釈 |
貝澤哉 |
パーヴェル・フロレンスキイの造形芸術論における「東」と「西」:表
象、身体、人格の視点から福間加容 20 世紀初頭のロシアにおける日本美術の受容:ジャポニスムの意味 |
林忠行・大串敦編の『体制転換後のロシア内政の展開』が、21 世紀COE プログラム研究 報告集第22 号として出版されました。この冊子は、2006 年12 月2~3日にセンターで開催 された研究会に参加した津田憂子、大串敦、溝口修平、安達祐子、佐藤圭史、長尾広視、長 谷直哉の7人の若手研究者の報告要旨をまとめたものです。いずれそれぞれの論文はそれに ふさわしい媒体であらためて発表されることになると思いますが、この冊子での刊行はそれ までの中間発表という性格をもちます。目次は以下の通りです。
津田憂子 |
大統領制と議院内閣制をめぐる議論の変遷:ロシアにおける
政治制度変更の可能性 |
溝口修平 |
経済改革をめぐる議会内会派の離合と集散 |
大串敦 |
政府党体制の制度化:「統一ロシア」党の発展 |
安達祐子 |
ロシア地下資源法の改正の背景 |
長谷直哉 |
ロシア連邦制と開発政策:東シベリア・太平洋パイプライン
のルート決定過程を中心に |
長尾広視 |
地方首長の三選禁止問題のその後:連邦政府による「地方首
長の権力規制の試み?」をめぐる考察 |
佐藤圭史 |
ソ連末期におけるリトアニア・ポーランド人自治問題の刑事
事件化:検察庁事件番号『09-2-060-93』の解読を通して |