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北海道大学は、井上紘一教授の定年退職以来、ス
ラブ研究センターの民族学研究に一定の困難が生じ
ていること、またセンターが本学の低温科学研究所
や北見工科大学とともに特別教育研究経費プロジェ
クト「環オホーツク環境研究ネットワーク」を推進
していることなどに配慮して、2007 年度から2011
年度までの5年間の任期で准教授職をセンターに配
分しました。
このため2007年3月から4月にかけて、中央アジア、
シベリア、極東の民族史または環境問題についての専
門家を主な対象として公募がおこなわれ、7名の応募
がありました。協議員会で選出された選考委員会によ
る厳格な審査を経て、長縄宣博氏が採用されました。
8月1日付で准教授就任の辞令が交付されました。
長縄氏は、東京大学大学院総合文化研究科の出身で、ヴォルガ・ウラル地域のイスラーム
をテーマにした論文で、今年、上記大学院から博士号を取得しています。すでに英語、ロシ
ア語でも数本の業績を発表し、米国スラブ研究促進学会の年次大会でのデビューも済ませて
おり、若くして国際的な水準の研究者であると言えます。今後は、オスマン帝国とのイスラー
ムとの比較を視野に入れながら、ロシア帝国各地のムスリム共同体の類型論的な分析に従事
する予定です。また、「環オホーツク環境研究ネットワーク」の推進者として、ロシア極東で
の現地調査もすでに開始しています。
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