スラブ研究センターニュース 季刊 2005 年夏号 No.102


会 議(2005年5月−2005年7月)

センター運営委員会

2005年度 第1回 7月8日
議  題 1.ス ラブ研究センターの研究活動及び運営について

2.そ の他
 報告事項
1. COEの活動報告と予定について

2. 2005年度スラブ研究センター共同研究員について

3. 2005年度科学研究費補助金について

4. 2005年度客員教授について

5. 2005年度外国人研究員着任状況について

6. 2006年度外国人研究員候補者について

7. 2005年度公開講座について

8. 2005年度鈴川基金奨励研究員の決定について

9.今 後の国際シンポジウムの予定について

10. その他

センター協議員会

2005年度 第4回 6月2日
議  題 1.教 員の人事について(1)

2.教 員の人事について(2)

3.教 員の兼業について

4.そ の他
報告事項 1. 2005年度科学研究費補助金について

2.教 員の海外渡航について

2.そ の他
2005年度 第5回 6月23日
議  題 1.教 員の人事について

2. 2004年度支出予算決算について

3. 2005年度予算配当(案)について

4.そ の他
報告事項 1. 2005年度リサーチ・アシスタントについて

2.教 員の海外渡航について

2.そ の他
2005年度 第6回 6月30日
議  題 1.教 員の人事について

2. 2006年度外国人研究員候補者の選考について

3. 2006年度外国人研究員候補者に対する客員教授及び客員助教授の称号付与について

4.そ の他


みせらねあ

◆スラブ研究センター創立50周年記念行事◆

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伊東孝之氏の講演

センターは、1955年7月1日北海道大学内に官制施設として「法学部附置スラブ研究所」が発足して以来、今年で創立50周年を迎えたのを記念し て、7月9日(土)に講演会と祝賀会を開催しました。記念講演会は、午後5時から6時まで本学キャンパス内の学術交流会館小講堂を会場としてセンターOB の伊東孝之氏(早稲田大学政治学研究科長)により「ディシプリンと地域のあいだ」と題する講演がおこなわれ、そのあと午後6時半からファカルティハウス・ エンレイソウに会場を移して記念祝賀会がおこなわれました。

記念祝賀会では、田畑伸一郎センター長による挨拶ののち、中村睦男北海道大学総長、芦立訓文部科学省学術振興局学術機関課長、川端香男里日本ロシア文学会 会長、レオニード・シェフチューク在札幌ロシア連邦総領事から祝辞が述べられました。引き続き五十嵐清北海道大学名誉教授の発声で祝宴に入り、終始和やか な雰囲気のもとで、センターOBの外川継男上智大学名誉教授による法学部附属施設時代を回顧するスピーチ、西村可明一橋大学理事・副学長、田中明彦東京大 学東洋文化研究所所長、毛里和子早稲田大学教授(21世紀COEプロジェクト「現代アジア学の創生」拠点リーダー)からセンターに対する激励のスピーチが あり、最後に佐藤経明横浜市立大学名誉教授から今後のセンターの研究活動に寄せる期待が述べられ、閉宴となりました。

当日は早朝から地域研究コンソーシアム・シンポジウムが開催され、3つのセッションで研究報告と討論がおこなわれたあとに引き続くスケジュールの立て込ん だ行事となりましたが、講演会・祝賀会とも、学内外から多くの参加者が来場され、盛況でした。なお記念行事の当日、会場のパネルに展示したポスター「セン ター創立の頃」と略年表「スラブ研究センター 1955~2005」は、一連の行事終了後、センター長室前の廊下の壁面に展示しています。この場を借りて、以下に略年表をご紹介します。

[原]
スラブ研究センター 1955~2005
準 備期
1947
北海道帝 国大学に法文学部が新設され、露文学講座が発足
1950~51 北海道大 学にスラブ地域の研究組織を立ち上げる構想が芽生える
1953
評議会が 「スラブ研究室規程」を制定、学内措置によるスラブ研究室が発 足する
法学部附属施設期
1955 国立学校 設置法施行規則の一部を改正する省令(7月1日)に基づき、評 議会が「法学部附置スラブ研究所規程」を制定(10月12日)、7月1日に遡って施行
1956
規程を改 正し、「法学部附属スラブ研究室規程」を施行(2月1日)
1956
紀要『ス ラヴ研究』を創刊
1962
規程を改 正し「法学部附属スラブ研究施設規程」を施行(4月1日)
1975
スラブ研 究施設創立20周年祝賀会(7月15日)
学内共同利用施設期
1978 法学部か ら独立して学内共同教育研究施設スラブ研究センターに転換し、 文化・経済・政治の3系に教授7、客員教授1、外国人研究員2を有する組織となる
1979
センター に情報資料部を増設 広報誌『スラブ研究センターニュース』を 発刊
1982
センター 長が評議会構成員に加えられる
1983
欧文誌 Acta Slavica Iaponica 創刊
1987
「鈴川研 究奨励基金」による若手研究者助成制度の運用開始
全国共同利用施設期
1990 全国共同 利用施設スラブ研究センターに改組され、4研究部門に教授9、 情報資料部に助教授1および助手2、客員教授2、外国人研究員3を有する組織となる
1991
文部省所 轄ならびに国立大学附置研究所長会議に新規加入
この年、研究活動の点検評価の一環として「専任研究員セミナー」を開始
1993
第5の研 究部門として民族環境部門を増設、教授ポストが11に増える
1994
『講座ス ラブの世界』(全8巻、弘文堂)の刊行開始(1996年完結)
1995
重点領域 研究「スラブ・ユーラシアの変動・自存と共存の条件」 (1997年度まで)
この年「中核的研究機関支援プログラム」(COE関連プログラム)の指定を受ける
スラブ研究センター創立40周年記念ラウンドテーブルを開催(7月15日)
1998
センター に事務局を置く学会連合「日本ロシア・東欧研究連絡協議会」が 発足
2000
文学研究 科歴史地域文化学専攻の大学院教育に協力講座として参画を開始
2002
部門改組 により地域別に編成された研究体制に移行
2003
21世紀 COEプログラム「スラブ・ユーラシア学の構築:中域圏の形成 と地球化」が採択され、その運用がはじまる(2007年度まで) 


北海道スラブ研究会・総会

4月29日に「北海道スラブ研究会」の総会・研究会が、スラブ研究センター大会議室で開催され、 道内の研究者・市民を含む多数の会員が参加されました。 総会では、今年度の役員について、以下のように決められました。

役員一覧
世 話役代 表: 田畑伸一 郎(センター、留任)
世 話役: 大西郁夫(北大文学部、留任)、佐々木洋(札幌学院大、留任)、杉浦秀一(北大言語文化部、留任)、中村研一(公共政策学連携 研究部、新任)、所伸一(北大教育学部、留任)、松田潤(札幌大、留任)、山田久就(小樽商大、新任)、吉野悦雄(北大経済学部、留任)
会 計係: 大須賀み か(センター、留任)
会 計監 査: 吉田文和 (公共政策学連携研究部、留任)
連 絡係:
山村理人 (センター、留任)

なお、総会の後、引き続き研究会が開かれ、前田弘毅スラブ研究センター研究員による「グルジアの20年・400年」という報告がおこなわれました。

[山村]

人物往来

 ニュース101号以降のセンター訪問者(道内を除く)は以下の通りです(敬称略)。

[田畑/大須賀]

4月11日
エ フィーモフ(Eduard Efimov)(東洋学研、ロシア)、ヴァシリエフ(Nikolai Vasiliev)(同)
5月12日
高橋浩 (ロシア東欧貿易会)
5月16日
ベ (Bae, Junghan)(ソウル大、韓国)、チャン(Chang, Duckjoon)(グンミン大、韓国)、チェ(Choi, Jaedong)(慶応大)、チェ(Choi, Wooik)(ソウル大、韓国)、ハー(Ha, Yongchool)(ソウル大、韓国)、ハン(Han, Byung jin)(ソウル大、韓国)、ファン(Hwang, Dongha)(ソウル大、韓国)、カン(Kang, Yoonhee)(グンミン大、韓国)、キム(Kim, Youngok)(アジュ大、韓国)、リ(Lee Sang joon)(グンミン大、韓国)、大津定美(大阪産業大)、雲和広(一橋大)、兵頭慎治(防衛研)、皆川修吾(愛知淑徳大)
5月19日
コラス (Dominique Colas)(パリ政治学院、フランス)、坪井善明(早稲田大)
6月11日
石川亮 太(佐賀大)、上田貴子(近畿大)
6月25日
パル バース(Roger Pulvers)(作家・東京工業大)、臼杵陽(民族学博物館)、鴻野わか菜(千葉大)、手島勲矢(大阪産業大)、沼野充義(東京大)、野村真理(金沢 大)、羽田功(慶応大)
7月4日
中地美 枝(シカゴ大・院))
7月5日
アレン (Michael Allen)(エクソンモービル社、米国)
7月6-10日
ヂコ ヴィツカヤ(Margaret Dikovitskaya)(米国議会図書館)、ダダバエフ(Timur Dadabaev)(東京大〈ウズベキスタン〉)、玄承洙(東京大・院〈韓国〉)、ジアン(Jiang, Peng)(中国大使館)、ハーリド(Adeeb Khalid)(カールトン大、米国)、コイゲルディエフ(Mambet Koigeldiyev)(カザフスタン教育科学省歴史・民族学研)、マルカロフ(Alexander Markarov)(エレヴァン大、アルメニア)、ムミノフ(Ashirbek Muminov)(タシケント東洋学大、ウズベキスタン)、ネーサン・バデノック(京都大・院)、ロズノイ(Rozsnyoi, Hedvig)(名古屋大・院〈ハンガリー〉)、サーヴェドラ(Neantro Saavedora)(筑波大〈チリ〉)、サイードヴァ(Lolahon Saiidova)(笹川平和財団〈ウズベキスタン〉)、サトバエフ(Dosym Satpayev)(アセスメント・リスク・グループ、カザフスタン)、トロポフ(A.A. Toropov)(ロシア極東国立歴史文書館)、トロイツカヤ(N.A. Troitskaia)(同)、ウルフ(David Wolff)(ウッドロー・ウィルソン・センター、米国)、張宗海(Zhang, Zonghai)(黒龍江省社会科学院、中国)、浅村卓生(東北大・院)、芦立訓(文部科学省)、阿部健一(国立民族学博物館)、池田嘉郎(学振研究 員)、石井明(東京大)、石川登(京都大)、伊藤庄一(環日本海経済研)、伊東孝之(早稲田大)、今井圭子(上智大)、岩田賢司(広島大)、岩田昌征(東 京国際大)、上垣彰(西南学院大)、臼杵陽(国立民族学博物館)、宇多文雄(上智大)、内堀基光(東京外国語大)、岡奈津子(アジア経済研)、押川文子 (国立民族学博物館)、河野明日香(九州大・院)、川端香男里(川村学園女子大)、河原弥生(学振研究員)、菊田悠(東京大・院)、喜多要(国際協力機 構)、木村崇(京都大)、木村汎(拓殖大)、黒岩幸子(岩手県立大)、小池洋一(拓殖大)、幸地茂(青山学院大)、河野泰之(京都大)、高山英男(大分 大)、後藤多恵(同志社大)、小松久男(東京大)、小森宏美(国立民族学博物館)、佐藤幸治(国際交流基金)、佐藤経明(横浜市大名誉教授)、佐藤信夫 (山梨学院大)、澤田稔(富山大)、清水学(一橋大)、下斗米伸夫(法政大)、菅原和未(一橋大・院)、菅原純(青山学院大)、鈴木博信(桃山学院大)、 瀬川昌久(東北大)、染矢文恵(東北大)、高倉浩樹(東北大)、高田和夫(九州大)、高橋沙奈美(京都大・院)、田中明彦(東京大)、田中耕司(京都 大)、地田徹朗(東京大・院)、坪井善明(早稲田大)、外川継男(上智大名誉教授)、豊川浩一(明治大)、長嶋俊介(鹿児島大)、長縄宣博(東京大・ 院)、中野潤三(鈴鹿国際大)、中見立夫(東京外国語大)、中村友一(中部大)、縄田浩志(鳥取大)、西村可明(一橋大)、西山克典(静岡県立大)、野田 仁(東京大・院)、橋本伸也(広島大)、浜口伸明(神戸大)、濱田耕策(九州大)、濱本真実(学振研究員)、速水洋子(京都大)、半谷史郎(東京大)、日 高哲志(鹿児島大)、廣瀬陽子(東京外国語大)、藤田整(大阪市立大名誉教授)、藤本和貴夫(大阪経済法科大)、古川久雄(平和環境もやいネット)、細野 亮平(文部科学省)、堀内賢志(早稲田大)、堀江則雄(ユーラシア研)、皆川修吾(愛知淑徳大)、六鹿茂夫(静岡県立大)、毛里和子(早稲田大)、森本一 夫(東京大)、安井伸(慶応大)、安原毅(南山大)、山本博之(国立民族学博物館)、湯浅剛(防衛研)、吉川英寿(法務省)、吉田修(広島大)、吉村貴之 (東京外国語大)
7月11日
オル トゥング(Robert Orttung)(アメリカン大、米国)
7月16-17日
ダダバ エフ(Timur Dadabaev)(東京大〈ウズベキスタン〉)、フルマン(Dmitri Furman)(ヨーロッパ研、ロシア)、上垣彰(西南学院大)、上野俊彦(上智大)、雲和広(一橋大)、小森吾一(日本エネルギー経済研)、金野雄五 (みずほ総合研)、齊藤久美子(和歌山大)、塩原俊彦(高知大)、志摩園子(昭和女子大)、田畑理一(大阪市立大)、中村靖(横浜国立大)、服部倫卓(ロ シア東欧貿易会)、平田武(東北大)、廣瀬陽子(東京外国語大)、安木新一郎(大阪市立大・院)、吉村貴之(東京外国語大)


研究員消息

●岩下明裕研究員は2005年6月13~27日の間、科学研究費「ポスト冷戦時代のロシア・中国関係とそのアジア諸地域への影響」に関する資料収集、研究 打合せのため、中国及びパキスタンに出張。
●前田弘毅研究員は6月13~27日の間、科学研究費「16-18世紀コーカサスにおけるイランの強制移住政策に関する研究」に関する資料調査・収集のた めイランに出張。
●家田修研究員は7月19日~8月2日の間、科学研究費「旧ソ連・東欧地域における体制転換の総合的比較研究」に関わる成果報告と資料収集及び研究打合せ のため、ハンガリー及びドイツに出張。



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