「転換期ロシアの文芸における時空間イメージの総合的研究」


  1. 研究組織
  2. 研究目的

1. 研究組織

研究代表者: 望月哲男 (北海道大学スラブ研究センター教授)
研究組織: 望月哲男(スラブ研究センター)  亀山郁夫(東京外国語大学)  沼野充義(東京大学)  貝澤哉(早稲田大学)  中村唯史(山形大学)  岩本和久(稚内北星学園大学)  楯岡求美(神戸大学)

2. 研究目的

現代ロシア人の時空間意識の特徴を、文学、思想、舞台・映像芸術、造形芸術等を素材として解明する。 具体的な問題設定は以下の通り。
  1. 革命前ロシアとソ連の時空間は、現代的世界観においてどのように関連づけられているか。
  2. 「ロシア的な」伝統的時空間イメージは、現代においてどのような性格付けを与えられているか。
  3. 諸民族の混住と言語・文化の平準化を促進した「帝国」の記憶、亡命者社会、強制収容所、地下文化といった特異な時空間の記憶は、現代ロシアの世界観にどのような影響を与えているか。
  4. 政治的・民族的・文化的な「境界」の意識、「内」と「外」、「身内」と「他者」の感覚、「対立」「越境」「融合」のベクトルは、現在どのような変化や揺れをみせているか。
  5. 東西・南北文明圏のパラダイムの中で、現代ロシアは自己の位置をどう意識しているか。
  6. 政治・経済的グローバリズム、情報テクノロジーの発達、ポストモダニズム的世界感覚は、現代ロシアの時空間的アイデンティティにどのような影響を及ぼしているか。
  7. ロシアの世界観形成において文芸はどのような時空間として機能し、いかなる役割を果たしてきたか。

スラブ研究センター