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北樺太石油コンセッション
1925-1944



著者:村上 隆

発行月:2004年6月
発行所:北海道大学図書刊行会
ISBN 4-8329-6471-2
A5判、横組、430頁

目  次


まえがき
第1章 1910年代末〜20年代のコンセッション 1
第1節 コンセッションの採用  1
  1 コンセッション供与の発端 1
  2 クラーシンの英国訪問 4
  3 コンセッションの布告 5
  4 国際舞台でのコンセッション問題 10
第2節 コンセッション事業の展開とその問題点  13
  1 1920年代前半のコンセッション事業 13
  2 1920年代後半のコンセッション事業 18
  3 コンセッションが抱える問題点 20

第2章 ソ連の石油部門におけるコンセッション 29
第1節 革命前の石油生産状況と外国資本  29
第2節 石油国有化と国際石油会社の対応  32
第3節 1920年代の外国資本による石油コンセッション  37
第4節 5カ年計画によるソ違の石油開発と石油精製  43

第3章 1920年代半ばまでの北樺太における石油調査 53
第1節 1917年革命以前の石油調査  53
第2節 米国石油企業,シンクレア社の北樺太進出  58
第3節 日本企業,北辰会の設立  63
  1 北樺太への日本の民間企業進出 66
  2 北辰会の設立 68
  3 北辰会の試掘活動と石油鉱床の地質 70

第4章 北樺太石油コンセッション獲得交渉 81
第1節 北樺太石油コンセッション取得までの過程  81
  1 ニコラエフスク事件による北樺太占領 81
  2 大連会議 84
  3 長春会議 89
  4 後藤・ヨッフェ非公式会談 91
第2節 川上・ヨッフェ非公式交渉  93
第3節 北京カラハン・芳沢会談  97
第4節 コンセッション契約締結交渉とその論点  104
  1 北樺太石油コンセッションの契約当事者 104
  2 契約交渉の対立点 107

第5章 日本の北樺太の石油への関心 115
第1節 海軍の北樺太石油コンセッションに対する方針 115
第2節 1920-30年代における日本の石油需要  120
  1 日本の石油生産 120
  2 原油および石油製品の輸入 122
  3 石油製品の需要 122
  4 海軍の燃料獲得策 126

第6章 北樺太石油会社の事業展開 133
第1節 北樺太石油会社の経営 133
第2節 オハ油田における生産活動  153

第7章 1000平方ヴェルスタの試掘作業 177
第1節 試掘区域の作業進捗状況 177
第2節 1000平方ヴェルスタ試掘作業の争点  182
  1 採掘鉱区への編入問題 182
  2 試掘ミニマムの考え方の相違 184
  3 試掘区域の地積変更問題 187
  4 試掘期間延長問題 190
  5 試掘鉱区への補助金問題 192
  6 試掘延長期間(1937−41年)における試掘状況 194

第8章 北樺太石油会社の雇用・労働問題 199
第1節 雇用形態  199
  1 契約に定められた雇用形態 199
  2 労働力の採用手続き 201
  3 労働者の採用 203
  4 雇用比率の遵守 210
  5 ヨーロッパ部からの高資格労働者 212
第2節 雇用上の問題点  215
  1 組織上の問題 215
  2 短い募集期間と募集方法の問題 217
  3 季節労働者の採用重視 218
  4 トラストの労働力吸収 219
第3節 労働者の待遇問題  220
  1 団体協約−賃金問題 220
  2 食料品・日用品の供給問題 225
  3 労働者の住宅問題 228

第9章 トラスト・サハリンネフチによる石油開発 237
第1節 トラスト・サハリンネフチの設立  237
  1 初期のトラストの生産活動 241
  2 トラストの年度計画と実績 245
  3 1930年代半ば以降のトラストの生産活動 248
第2節 オハ油田における会社とトラストの生産比較  250
第3節 カタングリ鉱床における会社とトラストの生産活動  255
第4節 エハビ鉱床における会社とトラストの生産活動  259

第10章 トラスト・サハリンネフチによる石油供給 265
第1節 北樺太石油会社のソ連からの石油購入  265
  1 原油購入の契機 265
  2 購入条件交渉 267
第2節 サハリン原油によるハバロフスク製油所の稼働  271
  1 製油所設立の経緯 271
  2 極東の製油所建設 273
  3 原油輸送方法とその供給能力 274

第11章 ソ連当局によ.る北樺太石油会社への圧迫 279
第1節 ソ連当局の圧迫の基本的  279
第2節 輸送関係における圧迫  289
第3節 生産関連施設における圧迫  290
第4節 生活インフラ関連への圧迫  296
第5節 労働関連の圧迫  299
第6節 裁判,ゲーぺーウー関連による圧迫  301

第12章 北樺太石油コンセッションの終焉 331

資料 347
  1 尼港事件陳謝二関スル公文 349
  2 株式会社北辰会定款 349
  3 日ソ基本条約 351
  4 日ソ基本条約附属議定書(甲) 354
  5 日ソ基本条約附属議定書(乙) 355
  6 日ソ基本条約附属議定書添付資料 357
  7 在支「ソヴィエト」連邦大使ヨリ帝国公使宛来翰 359
  8 在支帝国公使ヨリ「ソヴィエト」連邦大使宛往翰 360
  9 コンセッション契約 361
  10 利権契約追加協定書 382
  11 コンセッション契約追加協定 385
  12 日ソ基本条約附属議定書(乙)及交換公文所載ノ期間延長二 関スル告示 390
  13 北樺太石油株式会社定款 390
  14 日ソ中立条約および共同声明 393
  15 北樺太利権移譲議定書 394
  16 移譲議定書適用条件 395
  17 石油製品輸入契約書 397

引用・参考文献 403
あとがき 415
索引 421

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