ロシアの銀行の設立母体別差異に着目した研究として、Андреев В. Российские банки: количество пере-ходит в качество? //Экономика и жизнь. 1994. 19.
および Андреев В. Российские банки: большой —не значит лучший //Экономика и жизнь. 1994. 45.などがある。また規模別差異に着目した研究として
Дмитриев М. Э. и др. Российские банки накануне финансовой стабилизации. Санкт-Петербург, 1996.などがある。
ルーブルの対米ドルレートにおける目標相場圏が1995年に設定されるまでは、規模および収益の面から見て外貨取引が銀行の主要業務の一つであった(Букато В. и Львов Ю. Банки и банковские операции в
России. Москва, 1996. С.127.)。
外貨のオープン・ポジションの金額には規制が加えられているが、中央銀行への報告時以外の銀行のオープン・ポジションの金額は、報告時の数値を上回っていたと考えられる。中央銀行への報告時に外貨のオープン・ポジションを減少させる手段としては、外貨建ての他銀行への貸出を減少させ、ルーブル建ての他銀行への貸出を増大させるという手段が取られた。こうしたことは他銀行への貸出においては返済期限が1週間未満のものが大半であったために可能であった(Дмитриев М. Э. и др. Российские банки... С.193-194.)。
本稿の分析期間とはやや異なるが、1998年の4月以前にはルーブル建ての非銀行貸出残高が外貨建て非銀行貸出残高を上回っていたが、ルーブル・レート下落予想が高まったことなどから、1998年5月以降、両者の比率が逆転した(Астапович А. и Сырмолотов Д. Российские банки в 1998 году: развитие системного кризиса //Вопросы экономики. 1999. 5. С.49.))。
これらの銀行と関連の深い企業を確認する際には、 Интербридж. Коммерческие банки России 1994.
を参照した。
データは、Бюллетень банковской статистики. 1998. 5. С.103-104.
および Российский статистический ежегодник. Москва, 1998. С.743-744.
を参照した。またある年の経済地区別輸出額とその翌年初めの経済地区別外貨建て非銀行貸出残高の双方が利用可能なのは、1995年度輸出額と1996年初めにおける外貨建て非銀行貸出残高の組み合わせ、および1997年度輸出額と1998年4月初めにおける外貨建て非銀行貸出残高(1998年1月初めのデータは掲載されていない)の組み合わせのみであった。ただし1996年の外貨建て貸出残高のデータにおいては、ロシア貯蓄銀行による外貨建て貸出供与額が経済地区別貸出額に含まれていなかった(1998年4月のデータから当該貸出額が経済地区別貸出額に含まれるようになった)。このため分析には1997年度輸出額と1998年4月初めにおける外貨建て貸出残高のデータのみを利用した。
Сажин А. и др. К тенденции развития системы коммерческих банков //Российский экономическийжурнал. 1995. 8. С.35.