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●ゲンリフ・サプギール

ゲンリフ・サプギールの詩作品

鈴木 正美

★ 詩人について Генрих Вениаминович Сапгир
1928年11月20日アルタイ地方ビイスク生まれ。まもなく一家はモスクワに移住する。戦前ピオネール会館の文学スタジオで詩人アルセーニイ・アリヴィングに学ぶ。戦後1944年に再開されたピオネール会館に戻るが、すでにアリヴィングは亡くなっていた。しかし、かわりにここで美術指導をしていたエヴゲーニイ・クロピヴニツキイに出会う。これ以来15歳の時からクロピヴニツキイを師と仰ぎ、文学と美術を学ぶことになる。1948-52年、ウラル地方で4年間兵役につく。退役後、1953-60年、芸術基金の彫刻工房で基準作成員を務め、後に技師として働く。この工房でエルンスト・ネイズヴェストゥヌイに出会う。
50年代半ば、ドルゴプルドナヤ駅のバラック2階に住んでいたクロピブニツキイの下には画家のオスカル・ラビン、詩人のイーゴリ・ホーリンらが集まり、グループとしてのリアノゾヴォが形成され始めていた。サプギールも師の薫陶を受けており、1959年に作品が初めて公になり、本格的に文学活動を始める。このころボリス・スルツキイに「きみはフォルマリストだ。だからいい児童文学者になるよ」と言われたという。実際、これ以降、四半世紀にわたって約40冊の児童向けの本を手がけることになる。
1959年に、最初のサミズダート誌「シンタクシス」に参加。表向きは児童詩の詩人として仕事をする傍ら、実験的な詩を書きつづける。60年代には非公式の芸術家たちとの交流から現代美術、現代詩のさまざまな運動に関わる。1968年、作家同盟の児童文学部門に加わるが、まもなく「ポルノグラフィーの詩を書いた」として同盟を追放される。しかしその後すぐに映画人同盟の脚本家部門に受け入れられる。児童向けの映画「ロシャリク」「ロマーシカから来た機関手」をはじめ児童映画・演劇などの脚本の仕事を数多く手がける。1974年、オスカル・ラビンとともに「ブルドーザー事件」に関わる。このころコンセプチュアリズムの詩人、芸術家たちとも知合い、自身の詩の実験との共通性を見出す。1975年、国民経済博覧会での非公式芸術家たちの展覧会ではシャツの背中に「身体」と「精神」のソネットを書いた作品を2枚出品した。翌年、これらの作品も収めた最初の詩集『シャツの上のソネット』がパリで出版される。1979年「メトロポリ」にも参加。以後1988年に「ノーヴイ・ミール」誌に詩が掲載されるまで、サプギールの作品は国外だけで発表された。1989年に本国で3冊の詩集が立て続けに出版されたのを皮切りに、サプギールは各文芸誌の常連となる。散文作品も手がけ、晩年は詩人としてよりも小説家としての作品が多く、創作意欲は衰えることがなかったが、1999年10月7日朗読会に向かうバスの車中で心臓マヒのため亡くなった。

★ 主な作品集
『シャツの上のソネット』(1976パリ、1989モスクワ、1991オムスク)
『モスクワの神話』(1989)
『プーシキンの草稿』(1992、レフ・クロピヴニツキイによる挿し絵)
『選集』(1993)
『飛ぶひと眠るひと』(1997)
『4巻選集』(1999-、第1巻のみ刊行)
『アルマゲドン』(1999)

★ 作品について
サプギールの師であったアルセーニイ・アリヴィング(1885-1942)は、アクメイズムの詩人たちが敬愛した詩人インノケンティ・アンネンスキイ(1855-1909)の教え子でボードレール『悪の華』のロシア語訳(1908)で有名な詩人であった。彼が学生向けに書いた『詩の入門』(1931)はサプギールの同世代の詩人たちに大きな影響を与えている。またサプギールのもう一人の師であるエヴゲーニイ・クロピヴニツキイ(1893-1979)は後期象徴派や未来派の詩の息吹の中で青春時代を過ごしおり、この時代の詩文化を弟子たちに伝えている。この二人の詩人によって「銀の時代」の遺産はサプギールたち「銅の時代」の詩人たちに引き継がれたといえるだろう。詩のさまざまな技法、ザーウミ、さらにヴィジュアル・ポエトリーの試みなど、サプギールは常に詩の実験者として歩んできた。
最初の詩集『声たち』は1958-1962年に書かれたが、ここでは絵画技法としてのコラージュの方法論を詩に応用し、言葉のコラージュを作り上げている。代表的な例は「声たち」で、複数の人物の声が同時に発せられる様子を表現している。「ほらあそこに人が死んでいる。/ほらあそこに人が死んでいる。/ほらあそこに人が死んでいる。/下に──人が死んでいる。」サプギール自身、この詩の生まれた経緯を次のように語っている。「『ほらあそこに人が死んでいる』と四回くりかえした時、それが四行詩になっていて、いろいろな人がしゃべっているのだということに気づいた。ほとんど同じことを彼らは言っているのだが、それは別々の人だ。こんなふうに書くことができるんだと私は分かった、つまり自分で発見したのだ。ここから私の『声たち』は始まった。マヤコフスキイが聞いていた街頭の声を私は聞いた。私はロシアを聞いたのだ。彼は言っている『そして口のきけない通りは身もだえる。何も叫ばず、語らない』。私にとって通りはまた口もきけず、身もだえていた。しかし私は周りでしゃべっていることを聞いたのだ、そしてその時、私が『声たち』と呼んだ詩が形になりだした。」(グレーゼルによるインタビュー)
こうした言葉のコラージュは「おーい」や「イカロス」にも顕著である。どちらも目に入ってくる事物や事象を次々と並べることで、いつのまにか全体が一枚の絵になるようにつくられている。「イカロス」は彫刻家ネイズヴェストゥヌイをモデルにしており、彼の作品とそれをとりまく観客たちの声によって構成されている。それはそのままネイズヴェストゥヌイの彫刻作品の構成とも通じている。また「レストランで」のようにコラージュの手法と直喩の並列によって酩酊状態を表現することにも成功している。こうして、レフ・アンニンスキイの言うように「社会的「底辺」の詩人、善良なる非難の速記術、ものすごく密集した地震記録線、壁の向こう側ではなく、衝立のかげで眠り、アイロンで喧嘩をし、コップ酒をあおり、踊り、ゲロを吐き、意識がもうろうとなり、大量のノミにさいなまれ、野菜貯蔵所のジャガイモの山の上でセックスをする、世界の生活記録作者としてサプギールは登場した」。(『4巻作品集』第1巻の序文)
ヴォルフガング・カザックの言うようにサプギールの作品の特徴は次の3つである。①言語表現における具体化の試み、②遊びの仕掛け、③グロテスク。サプギールにおける具体詩の方法は、子供の視点の導入によって確立したといえるだろう。ビートフも指摘しているように「この自由な韻律は子供のための詩集でとても成功した──サプギールにとってこの領域は驚くべきものであり、たちまち古典的であることが判明した。それは60年代初めのことだった。当時サプギールとその仲間たち、詩の革新者たちは、児童文学へと亡命したのだ。それはオベリウたちの時代から、『ひとりでに編まれた言葉』をもった未来派の末裔たちにとっての自然の避難所だった。韻ばかりか民衆歌謡、チャストゥーシカ、なによりもコジマ=プルトコーフがこれに加わるのである」。(『サプギール詩集』1993。ビートフの序文)
実際の子供向けの詩「お月さま」を見てみよう。「夜空にひとつ/金ピカのオレンジ。/二週間すぎた。/ぼくたちはオレンジを食べなかったのに/空にあるのは/たった一房のオレンジ。」親交のあったオレグ・グリゴーリエフの作品を想起させる短詩だが、オベリウの詩人たちと同じように子供の詩と関わったことで、サプギールの詩は独特の遊びとグロテスクを発揮することになったのである。
実験はさらに形式面でも試みられた。1965-66年に書かれた詩集『詩篇』では、聖書の詩篇に倣いつつ、聖書の文体、文句と同時に新聞記事の断片、他者の発話などの日常の言葉が並列して配置される。例えば「詩篇69」では神への祈りやオスカル・ラビンの絵画作品「トマトの中のニシン」、電話番号などがラビンの絵そのままにコラージュされている。サプギールもこの『詩篇』について次のように述べている。「周囲の世界はすべてボロ屑と引用文から、新聞の切れ端から、塀の落書きから、アネクドートから、なにか愛の小片からなりたっているのだということに私は気づいた…。私はコラージュが存在することを理解した。こうしたポップ・アーティストのスタイルで1965年に『詩篇』は書かれた。それはこんなふうに構成されている。ある詩行は具体的、別の行は新聞から切り抜いた推測の文。それと同時にオスカル・ラビンも仕事をした。彼は静物画の中で新聞とイコンを並べて描いた──全部地面に置いて、つまりそこで静物画と風景画が結合している。私はすでに理解していた。現実をデフォルメし、並列すると何か別のものになりえるのだと」。(グレーゼルによるインタビュー)
形式の実験ということでは1975-89年に書かれた『シャツの上のソネット』がもっとも有名である。ソネットという閉じられた枠の中で、論文の文体を取り入れたり、ペトラルカを模倣したり、コラージュや音の遊びをしたりといったさまざまな方法が試みられている。さらに『方法の発展』(1991)では、単純な言葉の繰り返しが少しずつズレていくことで独特なイントネーションを生み出すという実験を行っている。例えば「方法」という短詩。「偶然の言葉をくれ 通せ/偶然のくれ 言葉を通せ/言葉をくれ 偶然の通せ/「言葉の言葉の言葉」をくれ/言葉をくれ 言葉を通せ/くれ 「くれ」を通せ──/言葉通せ」。サプギールは詩集の序文で、こうした方法は音楽や抽象絵画と同じシステムだという。あるいは映画と同じように「第一のアングルからのストップモーション、次のアングル、第三のアングルと、テーマが解決するまで」続くのだ。こうしたアングルの連続した変化は「ネコとバッタ」からも明らかだろう。
『プーシキンの草稿』(1985)では、サプギールがプーシキンに代わって彼の草稿を再生する。詩の断片を書き加えたり、多重点による間の部分を埋めたり、『オネーギン』第10章を追加しようという試みである。この試みとも関わることだが、面白いのは詩に登場する多重点(連続点)についての意見だろう。プーシキンの詩の一節「しかしもし…」をはじめとして『エヴゲーニイ・オネーギン』にも多用されている多重点は「威嚇の意味の中に嫉妬、憤怒があり、そこにすべてがある」。つまりイリヤ・カバコフの美術作品を特徴づけるプストタ(空虚)の表現がすでにプーシキンの詩において実現されていたのだという。サプギールは70年代初頭からコンセプチュアリズムの前衛画家たちとの交流を通して、こうしたプストタの表現と自身の詩作品との類似性を知ったが、すでに60年代に詩の世界で独自にプストタを意識していたのだという。それは、例えば『声たち』に収められた「未来の戦争」に早くも見出されるし、『詩篇』でも多用されている。またイリヤ・カバコフのプストタの表現にとって重要な共同アパートにおける芸術家たちのテーマは『パラレルな人間』(1992)の「芸術家」に描かれている。またプストタは散文詩や短編小説のテーマとしてもサプギールが好んで取り上げるテーマである。
散文詩は90年代になってサプギールが次々と発表した掌編小説の先駈けとなった。1967-70年に書かれた『エレジー』から「愛について」という作品を引用する。

そのころ私たちは死体安置所隣にある病院の裏に住んでいた。
毎朝私たちは青錆のついた銅の音楽で目覚めた──そして毎
晩──私の胸をおまえの心臓がたたいた──そうして狂った
シーツのなかで処女の腹は伸びた──もっとはげしくいつも
呼吸した──口はお互いに悩ませた──地下で──地下室の
下にホルマリン漬けの容器があった──各々に──心臓──
胃──肺──卵巣──唇のない二つの頭蓋──ぼくとおまえ

詩と散文詩、掌編小説ばかりか晩年のサプギールは長編小説も発表しており、詩でもヴィジュアル・ポエトリーに挑戦するなど創作上の実験は死ぬまで続いた。彼の創作活動を総括する『4巻作品集』の完結が待ち遠しい。

★ サプギール詩抄

声たち

ほらあそこに人が死んでいる。
ほらあそこに人が死んでいる。
ほらあそこに人が死んでいる。
下に──人が死んでいる。

行って、あいつを見よう。
行って、あいつを見よう。
行って、あいつを見よう。
行って、あいつを見よう。

死んだ──まるで死んでいるようだ。
やつは寝ているんだ、やつはへべれけ。
そうさ死んじゃいない、死んでいるみたいだが。
なんていう死人だ、やつはへべれけ。

ゲロまみれで…
ゲロまみれで…
ゲロまみれで…
…………………………

手と脚を持て
手と脚を持て
手と脚を持て
手と脚を持て

やつを外へ運び出せ
やつを外へ引きずり出せ
やつを外へ放り出せ!
やつを外へ追い出せ!

入口のドアを閉じろ。
もっとぴったりとドアを閉じろ!
ドアにしっかりと鍵をかけろ!
全部のドアの鍵をかけろ!

やつは何を──叫んでいるのか、それとも黙っているのか?
やつは何を──叫んでいるのか、それとも黙っているのか?
やつは何を──叫んでいるのか、それとも黙っているのか?
やつは何を──叫んでいるのか、それとも黙っているのか?

おーい

小児科病棟には
アンドリューハ──私の息子…
ママ、おーい!
小さい人の絵が
かいてある。
「病気の子供たちへの
お見舞い
受付けは
火曜日と
金曜日…
部外者の
立ち入りを
禁ず」
アンドリューハ──私の息子!
おーい!

イカロス

 彫刻家が
 イカロスを作った
 モデルは去った
 こうつぶやきながら 「やっつけ仕事だ
 私には筋肉がある
 エンジンの部品なんかじゃない」
 友人がやってきて
 言った 「月並だ」
 女たちだけが驚いた
 これは何──天才的だわ
 「なんて力」
 「ほら、あのもの」
 「古代ギリシャの
 伝統よ」
 「セクシュアルな熱情…」
 「変速装置からできた
 子供が欲しい!」
 身ごもった 速度に
 限界速度で
 馬衛(はみ)をかみ
 生んだ
 ヘリコプターを
 彼は飛び 叫ぶ──
 自分のママを呼ぶ
 ほら雲のほうへ去っていく
 女性の観客たちは号泣した
  芸術のすばらしい
      教育的効果
 芸術家はお辞儀をした

 広場には胸像が立てられた──
 自画像
 ワゴントラック
 電話
 自動機械

レストランで

テーブルは白いイスのよう。
シャンパン・グラスは
便器のよう。
ぼくの鼻は
鼻の集合のよう。
ぼくに似ているのは
ぼくの話し相手のノーソフ。
つるんとした面に
似ているのは…
近くの席にいる女の唇に
似ているのは…
ぼくは酔ったのかな?
いいやぼくの意識はしっかりしている。
比喩はよくあること 悪くは…
レストランは
夢のよう。
ジャズ・オーケストラと混じって
あそこで酔っ払っているやつは
騒音に不思議なほどよく似ている。
将校は給仕のよう。
ドアマンは中尉のよう。
ぼくらはみんなお互いによく似ている:
友人は
敵のよう。
敵は友人のよう。
憎悪は愛のよう。
こぼれたワインは──血。
ただナイフだけが
ナイフに
似ている。

詩篇69

1. ああ、すぐに私をお救い下さい
「プラウダの本社特派員から」

2. 神よ すぐに私をお助け下さい
「帝国主義者たちの新たな陰謀」

3. 探し求めるわが魂を辱める
トマトの中のニシン
乞い希うわれに悪しきもの
トマトの中のニシン
われに語るものは:良き哉 良き哉
宇宙の中の人間

4. 喜ばしい
「古代ギリシャの伝説と神話」
汝とわれを探し求める
食餌療法の卵 10個
汝のためわが救い
パヴィドラ そして待つ
万人に有益

5. ああ! 早く私に
253.71.47.
神よ! 遅れないでくれ──
ベル2回

ネコとバッタ(方法の祝典)

闇の中でネコがバッタを捕まえた
闇の中でネコがバッタと遊んだ
明るい所でネコがバッタをバリバリ食べた
バッタをネコがむさぼり食べたバッタを

闇の中でネコが闇を捕まえた
闇の中でネコが闇と遊んだ
明るい所でネコが闇をバリバリ食べた
闇をネコがむさぼり食べた闇を

闇の中でバッタがネコを捕まえた
バッタは闇の中でネコと遊んだ
バッタは明るい所でネコをバリバリ食べた
バッタはネコをむさぼり食べたバッタは

闇の中で闇がネコを捕まえた
闇は闇の中でネコと遊んだ
闇は明るい所でネコをバリバリ食べた
闇はネコをむさぼり食べた闇は

闇は闇の中で闇を捕まえた
闇は闇の中で闇と遊んだ
闇は明るい所で闇をバリバリ食べた
闇は闇の中で闇をむさぼり食べた

芸術家

ゴミバケツ
焦げたカツレツ
台所に吊るされたオシメ
風呂への行列
廊下の鞄の山
不和と密告
喧嘩と仲裁
祝日
アル中──階段で寝ている隣人
彼らはみんな
騒々しい群集となって
彼の創造にどしどし入り込み
そこに根づき
みずからの不滅を要求し始めたのだ…!
それから彼らは世界中を旅した
ニューヨークからパリへ
パリからベルリンへ
自分のゴミバケツや
焦げたカツレツ
そしてアル中の隣人とともに
これは成功だった
それから彼らは家に帰った
カンバスや原稿用紙に取りかかろうとすると
ああ! そこを占拠しているのは
別の雑事と新たな貧しさ

ゲンリフ・サプギール関連リスト

単行本
Сонеты на рубашках. Париж: Третья волна, 1976.
Четыре конверта. М.: Детгиз, 1976.
Стихи 87. Париж: Афоня, 1989.
Стена: Стихи. М.: Прометей, 1989.
Московские мифы. М.: Прометей, 1989.
Сонеты на рубашках. М.: Прометей, 1989.
Лица соца. Париж: Изд. Ассоциация русских художников. (Оформление Алексея Хвостенко), 1990.
Сонеты на рубашках. Омск: Движение, 1991.
Мыло из девила: Современный лубок. М.-Париж: Русь, 1992.
Черновики Пушкина, Буфалев и другие. М.: Раритет. (Графика Льва Кропивницкого). 1992.
Избранное. Париж -М. -Нью-Йорк: Третья волна, 1993.
Любовь на помойке. М.: АРГО-РИСК, 1994.
Смеянцы. М.: ПИК, 1995.
Стихи для перстня. Париж -М. -Нью-Йорк: Третья волна, 1996.
Азбука. М.: Росмэн, 1996.
Принцесса и Людоед. М.: Росмэн, 1997.
Летящий и спящий. М.: Новое литературное обозрение, 1997.
Собрание сочинений в 4-х томах. Париж -М. -Нью-Йорк: Третья волна, 1999-.
Армагеддон. Мини-роман, повести, рассказы. М.: Руслан Элинин, 1999.

雑誌、文集掲載作品(詩)
Стихи // Грани. №58 (1965).
Стихи / Подборка стихотворений поэтов/ // Грани. №95 (1975).
Стихи // Аполлон-77. Paris. 1977.
Из книги "Сонеты на рубашках" // Континент. №10 (1978).
Из книги "Сонеты на рубашках": Стихи // Третья волна. №2,3-4 (1977-78).
Сквозь боль и блед: Из книги "Сонеты на рубашках" // Время и мы. №32 (1978).
Из книги "Голоса" // Метрополь. Ann Arbor: Ardis. 1979.
Два стихотворения // Третья волна. №5 (1979).
Из сборника "Псалмы Давида": Стихи // Третья волна. №6 (1979).
Стихи // The Blue Lagoon: Anthology of Modern Russian Poetry. 1. Newtonville., 1980.
Стихи // Третья волна. №16 (1984).
Из неопубликованного: Стихи// Стрелец. 1984. №2.
Новые сонеты // Континент. №55 (1988).
Сатиры и сонеты // Новый мир. 1988. №12.
Клевета // День поэзии 1989. М.: Советский писатель. 1989.
Стихи разных лет // Дружба народов. 1990. №10.
Три элегии // Moderne russische Poesie seit 1966 ; Eine Anthologie. Oberbaum Verlag. 1990.
Стихи // Мансарда: Альманах. Сост. Л.Кропивницкого. М.: Контракт-ТМТ, 1992.
Развитие метода // Новый мир. 1992. №2.
Голоса // Lianosowo. Gedichte und Bilder aus Moskau. Munchen: S-Press. 1992.
Зеленые фуражки // Новый мир. 1993. №2.
Новый вес и обьем: Элегии // Знамя. 1993. №4.
Стихи последних лет // Новое литературное обозрение. №5 (1993).
Короткие рассказы // Юность. 1993. №10.
Из книги "Конец и начало" // Волга. 1993. №10.
Из книги "Конец и начало": Стихи // Стрелец. 1994. №1.
Этюды в манере Огарева и Полонского // Новый мир. 1994. №3.
Дыхание ангела. Стихи // Новая Юность. 1994. №5-6.
Когда небо дымится солнцем… // Дружба народов. 1994. №9.
"Fearless one". Twentieth Century Russian Poetry : Silver and Steel. An Anthology. /selected by Yevgeny Yevtushenko. NY, Anchor Books. 1994.
Ностальгия по соцреализму // Знамя. 1995. №2.
"мы есть свет…" // Юность. 1995. №5.
Стихи на незнакомом языке // Новое литературное обозрение. №16. 1995.
Выдохни - вот и храм…: Из новой книги стихов // Дружба народов. 1996. №2.
Жар-птица // Новый мир. 1996. №4.
Пусть Вавилон вскипит огнем // Новый мир. 1997. №2.
Из цикла "Еще не родившимся" // Дружба народов. 1997. №2.
Заячья капуста // Знамя. 1997. №3.
Изостихи // Черновик. №12 (1997).
Смерть Дезертира // Строфы века: Антология русской поэзии / Сост. Е.А.Евтушенко. М.,-Мн.:"Полифакт", 1997.
Города // Арион. 1998. №1
Из книги "Голоса"(1958-1962 гг.) // Стрелец. 1998. №1.
Вот и спросят завтра нас // Новый мир. 1998. №2.
Лист из серии "Стихи на незнакомом языке" // Точка зрения. Визуальная поэзия: 90-е годы. Сост. Д.Булатова. Кенигеберг: Симплиций. 1998.
Новое Лианозово. 1997 год // Новое литературное обозрение. №33 (5/1998).
Стихи // Лианозовская группа: Истоки " судьбы ": Сборник материалов и каталог к выставке в Государственной Третьяковской Галерее 10 марта - 10 апреля 1988. М.: ЗАО "Растерс", 1998.
Стихи // Стрелец. 1999. №1.
20 хрустальных Генрихов // Знамя. 1999. №1.
Черновики Пушкина // Дружба народов. 1999. №5.
Два сонета // Поэзия безмолвия: Антология: Стихи. Сост. А.И.Кудрявицкого. М.: Изд-во "А И Б", 1999.

雑誌、文集掲載作品(小説、エッセイ、他)
Из книги "Монологи"(1987) // Континент. №58 (1988).
Рассказы // Октябрь. 1992. №10.
Человек с золотыми подмышками: Рассказы // Стрелец. 1992. №2.
Человек с золотыми подмышками: Рассказ // Дружба народов. 1993. №8.
Лианозово // Соло, №10 (1993).
Очень короткие рассказы // Знамя. 1993. №10.
Тимур и ее команда // Золотой век. №5 (1994)..
Полеты с Шагалом // Лит. газ. 20.4.1994. (№16).
Полеты с Шагалом: Записки поэта // Вопросы литературы.1994. вып.2.
Собака между бежит деревьев // Арион. 1995. №1
Первый и второй план Варелии Нарбиковой // Знамя. 1995. №4.
Летящий и спящий: Рассказы // Октябрь. 1995. №6.
Об Олеге Григорьеве // Новое литературное обозрение. №14. 1995.
Париж, который я выдумал // Знамя. 1996. №1.
Лувр // Арион. 1996. №3
Встречи с Эрнстом Неизвестным // Стрелец. 1997. №1.
Лианозово и другие (группы и кружки конца 50-х) // Арион. 1997. №3
Рассказы // Стрелец. 1998. №1.
Два эссе: Лианозовская группа: Лев Кропивницкий // Стрелец. 1998. №1.
Евгений Кропивницкий, Ольга Потапова // Стрелец. 1998. №1.
Сингапур: роман-версия // Знамя. 1998. №4.
Андеграунд которого не было // Знамя. 1998. №6.
Рассказы // Октябрь. 1998. №6.
Дядя Володя: Повесть // Дружба народов. 1998. №7.
Три из многих // Новое литературное обозрение. №33 (5/1998).
Рассказики напоследок // Огонек. 15 ноя. 1999.

対談・インタビュー
" Искусство лезло в парки и квартиры…" (Н.Загальская) // Огонек. 1990. №25.
" Направление души, или Можно ли силой духа родить верблюда " (С.Еремеева) // Лит. газ. 1.6.1994. (№27).
" Литература: тупик или расцвет? " (А.Глезер и др.) // Стрелец. 1995. №2.
" О-ля-ля-ля! Что за славная земля " (Ж.Васильева) // Лит. газ. 9.4.1997. (№14).
" Совсем нового быть не может " (А.Глезер) // Стрелец. 1998. №1.
" Лианозовская группа " (Л.Аннинский, А.Глезер) // Стрелец. 1998. №1.
" Мушкетеры ее величества свободы " (А.Глезер) // Лианозовская группа: Истоки " судьбы " М.: ЗАО "Растерс", 1998.
" Взгляд в упор " // Кулаков В. Поэзия как факт. М.: Новое литературное обозрение, 1999.
" Развитие беспощадного показа " (И.Кукулин) // Назависимая газета. 15.10.1999.

参考文献
Кулаков В. Поэзия как факт. М.: Новое литературное обозрение, 1999.
Бетаки В. Реальность абсурда и абсурдность реального // Грани. №95 (1975).
Анон. Генрих Сапгир. Сонеты на рубашках // Континент. №17 (1978).
Кулаков В. Лианозово: История одной поэтической группы // Вопросы литературы. 1991. март.
Сатуновский Я. Поэт Генрих Сапгир и его поэма "Старики" // Новое литературное обозрение. №5 (1993).
Филатова О. "И моими глазами увидит…" // Знамя. 1995. №10.
Кольмагин Б. / Любимые поэты НЛО / // Лит. газ. 22.10.1997. (№43).
Тарантур Ю. "А вот что случилось / жизнь…" // Знамя. 1998. №1.
Ранчин А. "…Мой удел - слово ": Поэтический мир Генриха Сапгира // Лианозовская группа: Истоки " судьбы " М.: ЗАО "Растерс", 1998.
Кедров К. Век прощается с поэтом // Новые известия. 09.10.1999.
Вознесенский А. Герника Сапгира // Общая газета. 14-20.10.1999.
Кривулин В. Власть слова // Лит. газ. 13-19.10.1999.
鈴木正美 「リヤノゾヴォとサプギール」 ユリイカ 1994年11月号
鈴木正美 「リアノゾヴォとロシア現代詩」 平成7年度冬季研究報告会報告集──スラブ・ユーラシアの変動、その社会・政治的諸局面(北海道大学スラブ研究センター 文部省重点領域研究「スラブ・ユーラシアの変動」事務局) p.278-289 (1996年7月)
鈴木正美 「通りを行く声たちから詩は始まる──ゲンリフ・サプギール」 ユリイカ 1999年6月号