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国際連携

 


術交流協定
センターはハーバード大学、オックスフォード大学、中国社会科学院などの海外研究機関との間に学術交流協定を結んでいます。
北海道大学とサハリン国立大学及びロシア科学アカデミー極東支部との学術交流協定の終結ではセンターがイニシアチブを発揮しました。

海外研究機関との学術交流協定

I
CCEESへの貢献と東アジア・コンフェレンス

 センターは中国や韓国の関係学会と連携して東アジアにおける研究者コミュニティ形成・発展を目指しており、その一環として2009年の第1回スラブ・ユーラシア研究東アジア・コンフェレンス(北海道大学)の開催に尽力しました。以降、東アジア・コンフェレンスは毎年1回開催され、これまで大阪、ソウル、北京、上海、コルカタ、ウランバートルといったアジアの主要都市で行われてきました。 こうした東アジアの研究ネットワークの発展やアジアからの世界レベルの研究成果発信の増加が評価され、2015年の第9回ICCEES(国際中欧・東欧研究協議会)世界大会は千葉幕張で開催されました。これはICCEESの歴史の中で初めてアジアで行われた記念すべき大会になりました。この世界大会誘致と準備の初期段階においてセンターは多大な支援を行い、また2016年からはセンターがICCEESの国際情報局を担当しています。


国人招聘教員

 スラブ・ユーラシア研究センターは、1978年以来、研究体制の充実と国際交流の促進のため、毎年3〜6名程度の外国人研究員を海外から招聘しています。滞在期間は規定により、2ヵ月+1日から6ヵ月となっています。 外国人研究員はセンターの一員として研究に従事するほか、センタ一の共同研究および研究会等の活勤に参加します。

外国人研究員のSRC滞在記より

※編集者による抜粋です。

 ダンコ・シプカ (アリゾナ州立大学、米国、2017年度)

 私は北海道大学スラブ・ユーラシア研究センターの名前を長い間知っていました。というのも、センターは多くの優れた研究成果を世界に発信しているからです。私がホスト教員の野町さんに初めて出会ったのはベオグラードで、それはもう10年以上も前のことです。彼はその時まだ博士課程の学生でした。私はその時にセンターが日本のトップクラスの研究機関であり、とても関心を持っていることを彼に言ったのを覚えています。全く思いがけないことに、昨年、私と野町さんは積極的な共同研究を行うことになり、それは私がアリゾナに戻った現在も続いています。 私がセンターの外国人特任教員に応募する時、私はセンターの様々な興味深い刊行物や優れたスタッフ、さらに―これは私の研究仲間がかつてから言っていたことでもありますが―北海道大学の膨大なスラブ関係の蔵書に強い印象を受けました。私が研究滞在のために提案したテーマは「スラブ諸語における文化的アイデンティティの語彙層」というもので、この研究の遂行には多くの専門的な著作物にあたることが重要でした。中でも、私の研究領域の発展が目覚ましかった1950~1960年代にスラブ諸国で刊行された研究成果を分析する必要がありましたし、言うまでもなく、スラブ学や言語学の今日に至るあらゆる研究を参照することも、研究の遂行に非常に重要でした。北海道大学の蔵書はまさに私が求めていたものであり、センター図書室のジョージ・シェヴェリョフ文庫および豊富な参考図書・辞書類、また附属図書館にある様々な時期に刊行されたスラブ語研究の豊富な蔵書は、私にとても役に立ちました。合わせて、附属図書館に収められている一般言語学の蔵書のおかげで、私は研究テーマをより広い文脈から深めることができたと思います。 私の札幌滞在は大変有意義なものでした。滞在中に上記の研究テーマでモノグラフの原稿を書き上げ、それはケンブリッジ大学出版から刊行されることになっています。北海道大学で過ごした時間は私にとって研究滞在以上のものになりました。私は礼儀正しい人々が暮らす犯罪や貧困と無縁の社会、そして自然豊かな世界に囲まれた土地に暮らすことができたのは、とても素晴らしい経験でした。

 

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